Domaine de Clovallon

   Languedoc Berarieux  11 ha biodynamique  nature
ドメーヌ・クロヴァロンは、カトリーヌ・ロックによって南仏に創設された小さなドメーヌです。建築家をしていたカトリーヌは、1985年にラングドックのAOCフォジェールの北隣の村Bedarieuxベタリューに畑付きの自宅を購入。独学でブドウ栽培とワイン造りに乗り出しました。ドメーヌの畑は標高250~400メートルの高地にあり、ラングドックでも冷涼なミクロクリマで、畑は北向きの緩やかな斜面に位置していました。このため、ドメーヌの畑には南仏の品種よりも、冷涼は気候の品種が向くと直感したカトリーヌは、ピノ・ノワール、シャルドネ、ヴィオニエ、リースリングなどを植樹していきました。特に、ピノ・ノワールは1989年にカトリーヌ・ロックがラングドックで初めてピノ・ノワールを植樹して栽培を始めました。クロヴァロンでは設立当初よりビオロジックを実践し、その後、完全なビオディナミへと移行。現在は全ての畑でデメテールの認証を受けています。
  

Pinot Noir

ピノ・ノワール
IGP Pays d’oc
品種:ピノ・ノワール100%
 
早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。除梗せずに100%全房で、ブドウに付着している野生酵母のみでステンレスタンクでアルコール発酵。酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤などの醸造添加物は一切付け加えずに醸造。マセラションはアンフュージョンでソフトに行う。圧搾後、228リットルのバリック(古樽)に移してマロラクティック発酵と熟成。熟成中はバトナージュも澱引きを行わず、無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2も無添加。2022年物の収穫日は9月12日。2023年5月時点でのSO2トータルは39mg/l。アルコール度数12.5度。総生産量は8,000本。
*例年このキュヴェはドメーヌが所有する、2001年植樹、標高250m、3.5haの単一区画のピノ・ノワールをベースに造られますが、2022年は知人の地主のビオロジックの畑を、フェルマージュで借りて、ドメーヌで耕作して収穫したピノ・ノワールがアッサンブラージュされています。

  
   

Les Pomarèdes

レ・ポマレード
VDF
ピノ・ノワール100%
 
早朝に手摘みで収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。除梗せずに100%全房で発酵。ブドウに付着している野生酵母のみで、円錐形の木製の発酵槽で発酵させる。酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤などの醸造添加物は一切付け加えずに醸造。マセラションはアンフュージョンでソフトに行う。圧搾後、引き続き木製の円錐形のタンクでマロラクティック発酵と熟成。熟成中はバトナージュも澱引きを行わず、無清澄・無濾過で瓶詰め。2021年の収穫日は9/19~20。アルコール度数12.5度。総生産量は4,500本。2023年11月実施の分析ではSO2は検出されず。
レ・ポマレードとは、19世紀のラングドックに存在したロビン・フッドのようなアウトロー(法の保護外の者)的人物で、貴族の富を奪って貧しい人々を助ける義賊となって活躍した。このロビン・フッドの隠れ家が、この区画の中にあり、また、ピノを植樹した当時、ピノ・ノワールはヴァン・ド・ペイの指定品種に認定されていなかった、つまりアウトローであったため、キュヴェと区画の名前が「レ・ポマレード」と命名されました。

  
 

Les Aurièges

レ・ゾリエージュ
IGP pays de l’Herault
リースリング65%、クレレット・デュ・ラングドック15%、ヴィオニエ10%、プティ・マンサン&プティット・アルヴィーヌ10%(畑でフィールド・ブレンドされるため、厳密な比率はドメーヌでも不明だそうです)
 
手摘みで収穫したブドウは全ての品種をブレンドして地中に埋めたアンフォラでブドウに付着している野生酵母のみで発酵。引き続き11ヶ月間の長期のマセラションと熟成。この間にマロ発酵は完全に実施。酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤、その他の醸造添加物は一切付け加えずに醸造。無清澄・無濾過で、SO2も無添加で瓶詰め。
2021年物の収穫日はリースリング、ヴィオニエ、プティ・マンサン&プティット・アルヴィーヌが9/22、クレレット・デュ・ラングドック9/23。アルコール度数12.5度。総生産量1,300本。2023年11月実施の分析ではSO2は検出されず。