Coccolithe Blanc

ココリット・ブラン
VDF
品種:コロンバール40% ソーヴィニョン・ブラン30%、セミヨン30%
 
手摘みで収穫したブドウをダイレクトプレスし、品種毎別々に醸造する。ステンレスタンクで野生酵母のみでアルコール発酵。コロンバールのみ自発的なマロ発酵。ソーヴィニョンとセミヨンはマロ発酵は行われず。熟成後、3品種をブレンドして、無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2は瓶詰め時に限り必要最小限のみ添加。2023ヴィンテ-ジの収穫日は、セミヨンが8/30、コロンバールが9/6、ソーヴィニョン・ブランが9/8。総生産量6,000本。アルコール度数12.5度。2024年8月時点のSO2トータルは18mg/l。
「Coccolithe ココリット」とは、フランス語で石灰岩の主成分のことです。ドメーヌの畑は石灰岩盤上にあり、ギョームの大叔父が古生物化石学者で、古代生物の研究で、フランスで初めて電子顕微鏡を用いた本を書いたそうです。その本の中に、ココリット(石灰岩の主成分)の顕微鏡写真があったため、ココリットと命名。ラベルのエチケットは、その石灰岩成分の顕微鏡写真をモチ-フにデザインしたそうです。

  
   

Funambule

フュナンビュル
Vin de France
品種:シャルドネ100%
南ボジョレーのTernandテルナンの村にあるRonzièreロンジエール
 
標高400mの南西向き斜面で、粘土石灰と玄武岩の土壌。樹齢30年のシャルドネがビオロジックで栽培されている。剪定法はグイヨ式で、植樹比率は1ha当たり5000本。手摘みで収穫したブドウをダイレクトプレスし、デブルバージュ(前清澄)は行わずに、グラスウールのタンクで野生酵母で自発的に発酵。SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造。温度管理も一切行わない。発酵後、引き続きタンクでマロ発酵と熟成。熟成後、無清澄・ノンフィルターで瓶詰め。SO2は瓶詰め時に限り必要最小限のみ添加。2023ヴィンテージはに収穫。総生産量本。アルコール度数は11度。2025年2月時点のSO2トータルは25mg /l。
『Funambuleフュナンビュル』とはフランス語で『綱渡りで演技をするサーカスの芸人』を意味します。シャルドネは、多くの場合非常に豊かな味わいになってしまい、私にとっては醸造がとても難しい品種です。このキュヴェは、軽やかさと酸味を追求するために、まるで「Sur le fil de l’exubérance熱狂的な綱の上」で演技するサーカスの芸人のように、極限の緊張状態で醸造しました。このようなことからフュナンビュルと命名したのです。

  
   

Floralie

フロラリ
Vin de France
品種:ヴィオニエ100%
リューデイ : 南ボジョレーのBullyビュリーの村にあるLe Grand Lavalル・グラン・ラヴァル。標高200~100mの東向き斜面で、砂質土壌。樹齢25年のヴィオニエがビオロジックで栽培されている。剪定法はグイヨとゴブレ式で、植樹比率は1ha当たり5000本。
手摘みで収穫したブドウをダイレクトプレスし、デブルバージュ(前清澄)は行わずに、バリック(新樽は用いない)で野生酵母で自発的に発酵。SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造。温度管理も一切行わない。発酵後、引き続き樽でマロ発酵と熟成。熟成後、無清澄・ノンフィルターで瓶詰め。SO2は瓶詰め時に限り必要最小限のみ添加。2023ヴィンテージはに収穫。総生産量本。アルコール度数は12.5度。2025年2月時点のSO2トータルは16mg /l。
『Floralieフロラリ』とはフランス語で、『花や植物の展覧会』を意味します。一般的なヴィオニエのワインは、重くてアルコール度数が高いものが多いです。しかし、このキュヴェは、それとは正反対です。緊張感とフィネス、そしてフローラルさを追求して醸造したからです。まるで「L’univers floral花の世界」にいるようです。

  
  

Ouvrez les guillemets

ウヴレ・レ・ギメ
VDF
品種:ソーヴィニョン・ブラン100%
  
手摘みで収穫したブドウを除梗・破砕して、果皮とともに野生酵母のみでステンレスタンクで温度管理を行わずに自発的に発酵。マセラシオンは3週間。1日1回のルモンタージュでマセラシオン。圧搾後、引き続きステンレスタンクで自発的なマロ発酵とシュールリーによる熟成。無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2は瓶詰め時に必要最最小限のみ添加。2023年の収穫日は9月4日。アルコール度数12度。総生産量1,500本。2024年3月時点のSO2トータルは25mg/l。
ヨアン自身のコメント:キュヴェ名の『Ouvrez les guillemetsウブレ・レ・ギメ』とは、フランス語で「引用符を付ける」という意味です。小説を朗読している時に、登場人物の話す言葉を聴衆に伝えるときに、口頭で言う慣用句です。ソーヴィニヨンの味わいについては、人それぞれ意見がありますが、今年はブドウが全てを語っているように感じます。ですから、少し時間をかけて、「引用符を付ける」ように、ブドウが私達に語ることに耳を傾けて頂けると、新しい物語が聞けることでしょう。

  
   

Gattaia Bianco

ガッタイア ビアンコ
IGT Toscana
シュナン・ブラン70%、ソーヴィニョン・ブラン25%、ソーヴィニョン・グリ5%
※シュナン・ブランは、マルク・アンジェリのラ・フェルム・ド・ラ・サンソニエールのマッサル・セレクション
 
9月中旬に同時に収穫したブドウを完全に除梗して圧搾。その後、セメントタンクで野生酵母のみで自発的に発酵。培養酵母や酵素、その他のいかなる醸造添加物も加えず、温度管理も一切行わずに醸造。その後、引き続きセメントタンクで自発的なマロ発酵と18~24ヶ月の熟成。無清澄・無濾過で瓶詰め。ボトリング後、さらにセラーで10~12ヶ月寝かせてからリリース。SO2はボトリング後のネガティブな反応を避けるために必要最低限のみ添加。
 
2021ヴィンテージは9/18に収穫。総生産量1,800本。2025年1月時点でのSO2トータルは37mg/l。アルコール度数14度。

  
 

Chablis

シャブリ
AOC Chablis
品種:シャルドネ 100%
 
ドメーヌの村名シャブリは、Les Beaumontsレ・ボーモンのリュー・ディの3つの区画のブドウから造られます。その他の村名シャブリの区画のブドウは全量ネゴシアンに売却されています。
ブドウは完熟を待って手摘みで収穫し、その場ですぐに選果。ブドウは全房圧搾で、ゆっくりと時間をかけて(3時間半)圧搾されます。その後、10~12時間かけて前清澄。アルコール発酵は野生酵母のみで温度管理機能付きのタンクで、3ヶ月近くをかけて自然にゆっくりと行われます。マロラクティック発酵も自発的にスタートさせて、完全に行います。熟成は、引き続きタンクでシュール・リーの状態で行われます。熟成期間は15~18ヶ月。熟成期間に澱引きを1回行って、ワインを空気に触れさせ、瓶詰め前に各ロットをアッサンブラ-ジュして、自然清澄。その後、無濾過、もしくは珪藻土で軽く濾過を行って瓶詰め。

  
   

Vino Rosato

ヴィノ・ロサート
Vino Rosato
ドルチェット100%
 
手摘みで収穫したブドウを完全に除梗して破砕し、果皮とともに一昼夜マセラシオン。圧搾後、ステンレスタンクで野生酵母のみで自発的なアルコール発酵。その後、コンクリートタンクでシュール・リーの状態で自発的なマロ発酵と熟成。SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造。収穫翌年の夏から秋に無清澄、ノンフィルターで瓶詰め。SO2は瓶詰め後のワインのネガティブな反応を避けるために、瓶詰め時に限り必要最小限のみ添加。
2022ヴィンテージの総生産量1,600本。2024年7月時点のSO2トータルは39mg /l。アルコール度数は11度。 
*エチケットのデザインは、家族共通の友人で、デザイナーでもあるSimone Gattoシモーネ・ガットが、ブドウの収穫を手伝っているニコラの二人の娘 を描いたものです。

  
   

Farandole

ファランドール
Vin de France
品種:ガメィ100%
リューデイ : 南ボジョレーのBullyビュリーの村にあるDonchèreドンシェールとMantignyマンティニ。
手摘みで収穫したブドウを100%全房で野生酵母のみでセミ・マセラシオン・カルボニック。1/2はホウロウ、1/2はグラスウールのタンクで醸造。SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造。温度管理も一切行わない。ブドウから最大限のフィネスと自然な複雑さを得るため、そして発酵中の全房ブドウを可能な限り長くそのままの状態にしておくために、マセラシオンはマセラシオン(煎じる)のみで、ピジャージュもルモンタージュも一切行わない。マセラシオンの期間は約15日間。圧搾後、グラスウールのタンクでマロ発酵と熟成。熟成後、無清澄・ノンフィルターで瓶詰め。SO2は瓶詰め時に限り必要最小限のみ添加。2023ヴィンテージは収穫。総生産量本。アルコール度数は13度。2025年2月時点のSO2トータルは15mg /l。
『Farandoleファランドール』とは、フランス南部のプロヴァンス地方で踊られる6/8拍子の舞曲で、小さな子どもから大人まで親しまれている伝統舞踊です。グループで手を繋いで大きな円を描いで踊ります。異なるテロワールのアッサンブラージュによるこのキュヴェは、「Mosaïque de terroirsテロワールのモザイク」であり、まるで円舞曲のように華やかで楽しいものであることから、このように命名しました。

  
   

L’Envolée

ランヴォレ
Vin de France
品種:ガメィ100%
南ボジョレーのサン・ジュルマン・シュール・ラルブレルの村にあるGuérin ゲランのリューディと、同じく南ボジョレーのコニーの村にあるトゥ・ヴォンのリューディ。標高は200~150mで、それぞれ南向きと北向き斜面。
手摘みで収穫したブドウを100%全房で野生酵母のみでセミ・マセラシオン・カルボニック。1/2はホウロウ、1/2はグラスウールのタンクで醸造。SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造。温度管理も一切行わない。ブドウから最大限のフィネスと自然な複雑さを得るため、そして発酵中の全房ブドウを可能な限り長くそのままの状態にしておくために、マセラシオンはアンフュージョン(煎じる)のみで、ピジャージュもルモンタージュも一切行わない。マセラシオンの期間は約15日間。圧搾後、グラスウールのタンクでマロ発酵と熟成。熟成後、無清澄・ノンフィルターで瓶詰め。SO2は瓶詰め時に限り必要最小限のみ添加。2023ヴィンテージは収穫。総生産量本。アルコール度数は14度。2025年2月時点のSO2トータルは15mg /l。
『L'Envoléeランヴォレ』とはフランス語で「飛び立つこと」を意味します。このキュヴェは、他のキュヴェよりもシリアスで複雑でありながら、非常にエアリーな印象を与えてくれます。それが、まるで「L'air libreオープン・エア=戸外」で飛び立つようであることから、このように命名しました。

  
  

Rage Against the Bomboche

レイジ・アゲンスト・ザ・ボンボッシュ
VDF
品種:デュラス90%、シラー10%
  
手摘みで収穫したブドウ(1/3は全房)を野生酵母のみでグラスウールのタンクで温度管理を行わずに自発的に発酵。マセラシオンはセミ・マセラシオン・カルボニックと1日1回のルモンタージュで20日間。圧搾後、引き続き自発的なマロ発酵熟成。無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2は瓶詰め時に必要最小限のみ添加。2023年の収穫日はデュラスが9月8日と9日。シラーが9月10日。アルコール度数14度。総生産量3,300本。2025年2月時点のSO2トータルは29mg/l。
ヨアン自身のコメント:キュヴェ名の『レイジ・アゲインスト・サ・ボンボッシュ』とは、1990年代のアメリカのロックバンド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)の名前をもじったものです。Bombocheボンボッシュとは、祖父の時代の人が使っていた古いフランス語で「パーティー」を意味する言葉です。直訳すると「パーティーに対する怒り」になります。なぜこんな名前を付けたかというと、新型コロナで外出制限になっていたある日、一人の老政治家がテレビで「もうボンボッシュ(パーティー)を止めろ!」と国民に怒鳴ったのです。この発言は、「どの口が言うのか!ボンボッシュ政治家が!」と多くのフランス人のひんしゅくを買いました。ワインは仲間と一緒に楽しむものです。国民感情から遠くかけ離れた年老いた政治家が、フランス人からパーティーの楽しみ奪うことはできません。そこで、私は『ボンボッシュ(野郎!)に対する怒り』と名付けたのです。この名前は大成功でした。私とすれ違う多くの人が「あ~、あのボンボッシュを造ってくれた人ですね」と言ってくれるからです(笑)

  
 

Una al giorno

ウナ・アル・ジョルノ
VINO ROSSO
メルロー100%
 
手摘みで収穫したブドウを一房一房手作業で除梗。オープントップの発酵層で野生酵母のみで温度管理を行わずに自発的に発酵。SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造。足によるピジャージュで約20日間のマセレーション。発酵終了後、手動の小さなバスケットプレスで圧搾。フリーランワインのみをグラスファイバーのタンクに移し、マロ発酵と8ヶ月の熟成。SO2は醸造中も瓶詰め時も無添加。無清澄・ノンフィルターで瓶詰め。2022ヴィンテージのSO2トータルは2023年9月時点で28.8mg /l。
ワイン名のUna al giornoウナ・アル・ジョルノとは、『一日に一本』という意味です。昔から地元の年長者達は「一日一本ワインを飲むことは、心と体にとって良いことじゃ。」と言っていました。美味しいワインは私達を幸せにしてくれます。このメルローは、村の年長者が言うように「一日一本」飲みたくなるほど、美味しいのでこの名前を付けました。そして、エチケットはユーモアを込めて薬の処方箋のデザインにしました。そこに「一日に一本」と書かれているわけです。

    
   

Terre Mère

テール・メール
AOP Côtes de Provence
品種:グルナッシュ50%、ムールヴェードル30%、サンソー20%
 
果梗まで熟した過熟したブドウ手摘みで収穫。完全に除梗し、3品種を一緒にコーフェルモンタション(一緒に発酵)。ステンレスタンク90%、オープントップの木樽の発酵槽10%で野生酵母で発酵。酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤、その他の醸造添加物は一切付け加えずに醸造。マセレーションは足による櫂入れと、手作業によるソフトなルモンタージュで約20日間。発酵終了後、600リットルの大樽とバリック(新樽は用いない)に移し、自発的なマロ発酵と熟成。14ヶ月の熟成後、無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2は醸造中も瓶詰め時も無添加。2021ヴィンテージの収穫日はグルナッシュとサンソーが9/10, 9/21。ムールヴェードルが9/24。アルコール度数15度。総生産量3,500本+マグナム400本。2023年6月時点のSO2トータルは15mg/l。
 
テール・メールとはフランス語で「母なる大地」という意味です。このキュヴェを生み出してくれたドメーヌの畑は、まさに母なる大地であることから、このように命名したそうです。

  

Le Pre Vert

   Sud-Ouest Razac de Saussiac  6 ha bio  nature
ル・プレ・ヴェ-ルは、ギョーム・ジャックマンが妻のYasukoと共に2017年にフランスの南西地方に創設したドメーヌです。ボルドーの様々なシャトーでワインを造り、オーストラリアやアメリカでの醸造経験もあるギヨームは、自身でチュラルワインを造りたいという想いにかられ、妻のヤスコとともに理想の場所を探していましたが、2017年、ベルジュラックの丘の上に森に囲まれた素晴らしいブドウ畑を見つけて移住。ワイン造りを始めたのです。自然とワインを愛する二人は、すぐに畑をビオとビオディナミ農法に転換。無耕起、無肥料で栽培を行っています。畑の周りには池や林があり、カエルや魚が泳ぎ、鴨などの野鳥が飛来します。そして、野生のプルーンやサクランボ、栗など様々な木々の茂る林には猪や鹿、キツネやウサギが現れます。二人は、緑が溢れる生き生きとしたこの地で、その年のブドウの出来に合わせたワインを造っています。
 

Les Libere Terres

  Lyon micro negociant    bio  nature
リヨン近郊で、感性を刺激してくれるナチュラルワインを造るバティスト・ナイランが新たな挑戦に乗り出しました。「レ・リベール・テール」と名付けられたミクロネゴスのプロジェクトです。温暖化による気候変動によって、近年多くのドメーヌが雹や霜、豪雨などで大きな被害を受け、収穫量が大幅に減少し、ドメーヌとしての持続可能性が脅かされています。このプロジェクトは、そのような危機感の中から、「献身的に自然を尊重しながらブドウを育むヴィニュロンに対して敬意を表しながら、気候災害による制約から自身を解放したい。」との強い想いから誕生しました。これはヴィニュロン達のワイン造りへの情熱を未来に存続させるための大きな挑戦なのです。レ・リベール・テールの目標は、ブドウのエッセンスとテロワールの独自性、そして仲間のヴィニュロンの丹念な努力をボトル1本1本にしっかりと封じ込め、ブドウが育まれたテロワールの潜在能力を最大限に引き出すことです。

La Bonne Pioche

   Sud-Ouest Andillac  1 ha bio  nature
ラ・ボンヌ・ピヨッシュはフランス南西のアンディヤックにあるドメーヌです。造り手のヨアン・ルジエは、妻がアメリカ人であったため、当初アメリカでソムリエをしていました。そこで、世界中のありとあらゆるワインを試飲したヨハンは、ナチュラルワインに強く引き付けられていきました。土地とそこに根差した食、そして自然を愛する二人は、フランスに戻ってドメーヌを設立。ヨアンは標準化されたワインにうんざりしていました。クラシックなものや、居心地の良い場所から抜け出して、ちょっと変わったワインを消費者に提供したいと考えていました。そこで、自身の感性のおもむくまま、そしてブドウが自発的にどうなりたいかに寄り添ってワイン造りをしています。彼が手掛けているのは、ガイヤックの地場品種主体にしたペット・ナットやオレンジ、軽やかな赤など、これまで南西ワインにはないユニークな個性を備えたワインばかりです。

Michele Lorenzetti

  
Toscana Mugello  2.7ha   biodynamica  nature
ミケーレ・ロレンツェッティは2004年からビオディナミのブドウ栽培と醸造のコンサルタントとして、グラヴネルやイル・マッキオーネ、ラ・ヴィショラなどイタリア全土の数多くのワイナリーのコンサルタントをしているイタリアのビオディナミワイン界では知らぬ人はいない巨匠です。 ブドウ栽培をするムジェッロは、トスカーナでも極めて冷涼な気候に恵まれています。19世紀にはブルゴーニュ出身の醸造家がピノ・ノワールなどのフランスの高貴品種を栽培して、大きな成功を収めていましたが、フィロキセラによって荒廃してしまいました。ロレンツェッティは、この貴重な歴史を復活させるため、そしてこの地の大きな可能性を証明するために、フランス系の冷涼品種を栽培してワイン造りに乗り出しました。

Moreau-Naudet

 
 Bourgogne Chablis 22.5ha bio 生産量約50%の葡萄はネゴシアンに売却
2016年に当時の当主ステファン・モローが急逝し、妻のヴィルジニがドメーヌを引き継ぎました。直後にはドメーヌの今後を危ぶむ声もありましたが、欧米での評価は揺るぎませでした。ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランスは最新の2019年版で「ドメーヌの弛まぬ努力は昇格に値する」として、二ッ星への昇格を決めました。モロー・ノーデでは機械が導入されてワインが産業化される以前の栽培方法を行っています。ワインは、はっきりとしたミネラルの中軸がバランスを取り、衝撃的に深みのある純粋な果実味と自然な質感、複雑さ、凝縮感を兼ね備えた見事なまでの独特な個性を備えています。

Nicholas Altare

   Piemonte Dogliani  2.5ha   bio  nature
1990年生まれのニコラ・アルターレは、化学薬品が原因で父が大きな病気になった事で、若干15歳で家業のブドウ栽培を引き継ぐことになりました。ニコラは父を病気に陥れた農薬の使用を止め、栽培を完全にビオロジックに転換。父の時代から2014年まで、収穫したブドウは全て他の生産者に売却していましたが自分の理想とするワイン造りを求め、家業のブドウ栽培と並行して、ピエモンテにおけるヴィーノ・ナトゥラーレのパイオニアであるフェルディナンド・プリンチピアーノの門を叩き、彼の下で修行を始めました。こうして経験を積んだニコラは、2015年からカンティーナで栽培するブドウの売却を完全に止め、遂に自分自身の手で理想とするワイン醸造をスタート。ニコラが造ったワインは、農薬や醸造添加物などを一切使わない真のナチュラルワインでした。

Fra I Monti

   Lazio Terelle  3ha   bio  nature
フラ・イ・モンティは、2018年設立されたローマの南東約75kmにある人口360人の小さな村Terelleテレッレに本拠を置くワイナリーです。もともとソムリエをしていたロッコは、ワインはセラーではなくブドウ畑で造られるという考えに立ち返り、テロワールを再発見することを目的として、長年見捨てられていた、栗の木立に囲まれた古いブドウ畑を復興させてワイナリーを創設しました。畑では化学薬品は一切使用せず、ビオディナミの手法を取り入れたビオロジックで栽培が行われています。フラ・イ・モンティの哲学は、現在の流行を追い求めることではなく、真にテロワールを表現するナチュラルワインを造ることです。それは、人工的な添加物は一切使わない、テロワールを100%語ってくれるピュアな本物のワイン、全ての人にとって手頃で飲みやすく、複雑さを備えた、喜びを与えてくれるワインです。

Clos des B

 
  Saint-Tropez 3ha    biodynamique  nature
世界のセレブが別荘を持つプロヴァンスの高級リゾート地サントロペ。この地に新しいナチュラルワインのドメーヌが誕生しました。2020年に設立されたクロ・デ・ベです。プロヴァンスはブラット・ピットやジョージ・クルーニーなどのセレブや、モエヘネシー、コス、シャネルなどのオーナーがシャトーと広大な畑を購入するのが常で、小さな畑が売りに出されることはめったにありません。しかし、二人は数年間探し続け、2019年にサントロペ湾を見下ろす丘に3haの畑を見つけ2020年から長年の夢であったナチュラルワイン造りを始めたのです。自然に大きな敬意を払う二人は、設立当初からビオディナミでブドウ栽培を行い、野生酵母で自発的に発酵させ、醸造添加物を一切加えないナチュラルワインを造っています。