TRISTAN HYEST

  Trélou-sur-Marne 9.78ha lutte raisonnée
ヴァレ・ド・ラ・マルヌのトレルー・シュール・マルヌに本拠を置くレコルタン、トリスタン・イエストは家業に参画した2003年から自身の名義でシャンパーニュ造りを始めました。現在も収穫ブドウの6割をネゴシアンに売却している彼のシャンパーニュは驚くほど玄人向けです。30の異なる区画で栽培されたブドウをリュー・ディごと、品種ごと、別々に醸造してそれぞれのテロワールを表現するキュヴを造っているからです。このため、生産量1,000本以下の小ロットのキュヴェが10種類以上もあります。 また、大部分のキュヴェが6年から12年の長期の瓶内熟成を経てデゴルジュされているため、ドザージュはゼロもしくは最低限の量で、結果としてワインの味わいに明確なテロワールが反映されています。トリスタン・イエストのシャンパーニュは、成熟してふくよかで広がりのあるたっぷりとした味わいが特徴です。
 

Les Vignes de Trélou

レ・ヴィーニュ・ド・トレルー
AOC Champagne
品種:ピノ・ノワール40%、ムニエ60%
 
トリスタン・イエスト自身のコメント:このキュヴェを醸造した狙いは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのスペシャリテであるムニエをフューチャーするためです。私はピノ・ノワールによって骨格が作られたムニエベースのキュヴェが好みです。ムニエは、魅力的なアロマと熟度と複雑さを、そしてピノ・ノワールは、ストラクチャーと長命さをワインにもたらしてくれます。醸造:ステンレスタンクでアルコール発酵を行い、引き続き7ヶ月間熟成。この間にマロ発酵を完全に実施。その後、ティラージュして瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。現行ロット:2018年のベースワイン 70%、リザーブワイン(2011~2017年のソレラ)30%。ティラージュ:2019年5月16日  デゴルジュ:2023年10月1日  マチュラション・シュール・リーの期間:52ヵ月。 ドザージュ:3.33g/l(エクストラ・ブリュット) 総生産量:1,406本 アルコール度数:12.5度  ガス圧:7.4気圧

   
 

Bord de Marne

ボー・ド・マルヌ
AOC Champagne
品種:ピノ・ノワール30%、シャルドネ30%、ムニエ40%
  
このキュヴェは毎年造られる私の名刺と言えるキュヴェです。最も複雑で最も完成度の高いアッサンブラージュで造られます。アッサンブラージュのベースはソレラのリザーブです。最新の収穫のヴァン・クレールにリザーブをブレンドして、ストラクチャーを造り、ワインに新しい命を吹き込みますが、常に若干の酸化的な個性を残します。3つのブドウ品種を組み合わせて重層的な複雑さを作りますが、このキュヴェを造るために約 15 種類のワインをアッサンブラージュします。ドサージュで複雑さを増加させ、デゴルジュ後の 1 年の熟成で完成しました。醸造:ステンレスタンクでアルコール発酵を行い、引き続き7ヶ月間熟成。この間にマロ発酵を完全に実施。その後、ティラージュして瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。現行ロット:2019年のベースワイン 40%、リザーブワイン(2011~2018年のソレラ)60%。ティラージュ:2020年7月29日  デゴルジュ:2023年10年17月 マチュラション・シュール・リーの期間:39ヵ月。ドザージュ:3.5g/l(エクストラ・ブリュット)総生産量:2,504本 アルコール度数:12.5度  ガス圧:7.1気圧

   
 

Les Côtes Calcaires

レ・コート・カルケール
AOC Champagne
品種:ピノ・ノワール1/3、シャルドネ1/3、ムニエ1/3
 
このキュヴェは、風化作用で表土に石灰岩が剥き出しになった区画で栽培されたブドウのみをアッサンブラージュして、石灰岩土壌の個性を表現したテロワールキュヴェ。ドメーヌのエントリー・キュヴェで、レ・コート・カルケールとはフランス語で『石灰岩の斜面』を意味する。レ・コート・カルケールは、他のキュヴェと比較して、石灰のテロワールに由来する酸と凝縮感が際立っていてシャープな口中があります。ステンレスタンクでアルコール発酵を行い、引き続き7ヶ月間熟成。この間にマロ発酵を完全に実施。その後、ティラージュして瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。
現行ロット:2019年のベースワイン 67%、リザーブワイン(2011~2018年のソレラ)33%。ティラージュ:2020年7月29日  デゴルジュ:2023年9月1日 
マチュラション・シュール・リーの期間:37ヵ月。 ドザージュ:ゼロ 
総生産量:463本 アルコール度数:12.5度 ガス圧:6.9気圧

   
 

Les Terrs Argileuses

レ・テール・アルジルーズ
AOC Champagne
品種:シャルドネ100%
 
このキュヴェは、フルーティで丸みのあるマルヌのシャルドネを、ドメーヌの異なる区画で栽培されたブドウをアッサンブラージュして表現したキュヴェ。レ・コート・カルケールと対を成すドメーヌのエントリー・キュヴェ。ドメーヌのシャルドネの区画は石灰が主体だが、どの区画にも異なる割合で粘土が混じっているため『レ・テール・アルジルーズ』と命名した。レ・テール・アルジルーズとはフランス語で『粘土土壌』を意味する。
 現行ロット:2018年のベースワイン 80%、リザーブワイン(2008~2017年のソレラ)20%。ティラージュ:2019年5月16日  デゴルジュ:2023年11月7日
マチュラション・シュール・リーの期間:54ヵ月 ドザージュ:2.0g/l(エクストラ・ブリュット)総生産量:2,002本+マグナム40本 アルコール度数:12.5度 ガス圧:7.2気圧

   
 

Les Vignes du Versant Sud

レ・ヴィーニュ・デュ・ヴェルサン・シュッド
AOC Champagne
品種:シャルドネ100%
 
このキュヴェは、ドメーヌの畑の中で南斜面の区画で栽培されたシャルドネのみをアッサンブラージュして、南向き斜面の個性を表現したテロワールキュヴェ。ステンレスタンクでアルコール発酵を行い、引き続き7ヶ月間熟成。この間にマロ発酵を完全に実施。その後、ティラージュして瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。現行ロット:2017年のベースワイン 50%、リザーブワイン(2008~2016年のソレラ)50%。ティラージュ:2018年5月4日  デゴルジュ2023年12月11日 マチュラション・シュール・リーの期間:67ヵ月 ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール)総生産量:500本 アルコール度数:12.5度 ガス圧:7.2気圧
トリスタン・イエスト自身のコメント:このキュヴェを造った最初の目的はドザージュ・ゼロのブラン・ド・ブランを造ることでした。南向きで強い日差しを浴びる区画の良く熟して、リンゴ酸や酒石酸が少ないシャルドネを厳選して仕込みました。ドザージュ・ゼロですが、コクとふくらみがあり、表現力豊かなシャルドネは、口中でまるでタンニンのように感じられます。

   
  

Les 7 Vignes

レ・セット・ヴィーニュ
AOC Champagne
品種:ピノ・ノワール50%、シャルドネ50%
 
レ・セット・ヴィーニュのキュヴェはトリスタンがドメーヌ参画後、初めて着想したテロワールキュヴェ。ベースとなる原酒は、リュー・ディごと、品種ごと別々に醸造し、ステンレスタンクで発酵させて、引き続き7ヶ月間熟成させます。この間にマロ発酵を完全に実施します。そして、ティラージュの数日前にアッサンブラージュを行います。例年、収穫翌年の4月末から5月中旬にかけてティラージュが行われます。その後、瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リーを行います。 
現行ロット:2015年のベースワイン 80%、リザーブワイン(シャルドネは2008~2014年のソレラ、ピノ・ノワールは2011~2014年のソレラ)20%。ティラージュ:2016年4月8日  デゴルジュ:2023年9月1日 マチュラション・シュール・リーの期間:89ヵ月ドザージュ:1.0g/l(エクストラ・ブリュット)総生産量:1,076本  アルコール度数:12.5度 ガス圧:6.9気圧

   
  

Courcelles 

クルセル
AOC Champagne
品種:ピノ・ノワール25%、シャルドネ75%
 
クルセルは、トレルー・シュール・マルヌにある栽培面積0.4haのリュー・ディ“クルセル”で栽培された単一年の収穫ブドウから造られるミレジメのリュー・ディキュヴェ。ベースとなる原酒は、リュー・ディごと、品種ごと別々に醸造し、ステンレスタンクで発酵させて、引き続き7ヶ月間熟成させます。この間にマロ発酵を完全に実施します。そして、ティラージュの数日前にアッサンブラージュを行います。例年、収穫翌年の4月末から5月中旬にかけてティラージュが行われます。その後、瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リーを行います。
現行ロットは2014ヴィンテージ
ティラージュ:2015年4月2日  デゴルジュ:2023年9月1日
マチュラション・シュール・リーの期間:101ヵ月  ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール)総生産量:762本  アルコール度数:12度 ガス圧:5.5気圧

  
  

La Grapillère rosé

ラ・グラピエール・ロゼ
AOC Champagne
品種:ピノ・ノワール75%、ムニエ25%
 
2018ヴィンテージのロゼは、プレシュラージュ(圧搾法)ではなく、マセラシオンによるロゼです。ピノ・ノワールが生き生きとした色合いの輝きと緊張感のある口中を、そして、ムニエが深みのある色合いと口中の果実味をもたらしてくれました。この醸造法によって、アロマの中に最大限の果実を残すことができたと思います。
醸造:2018ヴィンテージはピノ・ノワールとムニエのブレンド。除梗して破砕した2品種のブドウをブレンドの比率でステンレスタンクに入れて28時間のマセラシオン。マセラシオンはアンフュージョンのみでソフトに色素を抽出する。その後圧搾して、引き続きステンレスタンクで発酵と熟成。この間にマロ発酵も完全に実施。その後、ティラージュして瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。
現行ロット:2018ヴィンンテージ 品種:ティラージュ:2019年5月16日  デゴルジュ:2023年9月1日 マチュラション・シュール・リーの期間:52ヵ月 ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール)総生産量:383本 アルコール度数:12.5度 ガス圧:6.5気圧

 
  
  

Les 5 Vignes 

レ・サンク・ヴィーニュ
AOC Champagne
品種:シャルドネ100%
 
レ・サンク・ヴィーニュは、5つの異なるリュー・ディで栽培された単一年の収穫のシャルドネをアッサンブラージュして5つのリュー・ディの個性を表現したミレジメのテロワールキュヴェ。ベースとなる原酒は、リュー・ディごと、品種ごと別々に醸造し、ステンレスタンクで発酵させて、引き続き7ヶ月間熟成させます。この間にマロ発酵を完全に実施します。そして、ティラージュの数日前にアッサンブラージュを行います。例年、収穫翌年の4月末から5月中旬にかけてティラージュが行われます。その後、瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リーを行います。
現行ヴィンテージ:2013年 ティラージュ:2014年4月16日  デゴルジュ:2023年9月1日 マチュラション・シュール・リーの期間:112ヵ月ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール)総生産量:462本  アルコール度数:12.5度 ガス圧:4.2気圧

  
  

Vinothèque

ヴィノテック
AOC Champagne
このキュヴェは、ボー・ド・マルヌのキュヴェを長期熟成されることによって、より純粋に再現したいとの考えから生まれましたワインはよりキレイで素直です。キュヴェはミレジメと言えるほどほどの複雑さはありませんが、長期熟成させることで、キュヴェの寿命を延びて補完性が生まれ、異なるタイプのワインが生まれました。粘土質、石灰岩、砂質の3種類の土壌によって補完性が得られるのです。醸造:ホウロウのタンクでアルコール発酵を行い、引き続き7ヶ月間熟成。この間にマロ発酵を完全に実施。その後、ティラージュして瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。
2012ヴィンテージ 品種:ピノ・ノワール30%、シャルドネ40%、ムニエ30%
ティラージュ:2013年5月2日  デゴルジュ:2023年11月 マチュラション・シュール・リーの期間:126ヵ月 ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール)総生産量:360本 アルコール度数:12.5度  ガス圧:6.1気圧
 2008ヴィンテージ 品種:ピノ・ノワール30%、シャルドネ45%、ムニエ25%
ティラージュ:2009年4月8日  デゴルジュ:2022年4月7日 マチュラション・シュール・リーの期間:156ヵ月ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール)総生産量:762本  アルコール度数:12.5度  ガス圧:6.3気圧 
2005ヴィンテージ 品種:ピノ・ノワール35%、シャルドネ30%、ムニエ35%
ティラージュ:2006年4月11日  デゴルジュ:2022年4月7日 マチュラション・シュール・リーの期間:192ヵ月  ドザージュ:ゼロ(ブリュット・ナチュール) 総生産量:342本  アルコール度数:12.5度  ガス圧:4.8気圧
 
 

   
  

La Grapillère rouge

ラ・グラピエール・ルージュ
AOC Coteaux Champenois
品種:ピノ・ノワール 100%
 
リュー・ディ“ラ・グラピレール”で栽培された収穫ブドウから造られるコトー・シャンプノワ。ラ・グラピレールは、パシー・シュール・マルヌにあるリュー・ディ。ドメーヌはこのリュー・ディに0.65haの区画を所有。南向き斜面の石灰質土壌で、ピノ・ノワールは1984年植樹の0.25ha。手摘みで収穫したブドウを完全に除梗し、ステンレスタンクでアルコール発酵を行う。アセラシオンはルモンタージュのみで6日間。圧搾後、フリーランワインのみを引き続きステンレスタンクでマロ発酵と熟成。熟成期間24ヶ月。無清澄・無濾過で瓶詰め。2018ヴィンテージの収穫日は9/11。総生産量482本 アルコール度数は12.5度。
 味わい:淡いルビーレッドの色合い。レッドベリーやスミレ、サクランボ、土や腐葉土などの香り、微かに胡椒のノート。アタックは柔らかく、チャーミングな口中にはイチジクや赤スグリのノートが感じられる。フィニッシュには微かにスパイシーなニュアンスが広がる。